美鶴さん

美鶴さんから家族写真を撮りたいとご連絡をいただいたのは、お父様が亡くなったと伺って暫くしてからだった。打ち合わせに来てくださった時は秋、私自身の母が亡くなった後の想いやたくさんのことが二人の間で重なって、色々なことをおしゃべりした...時々涙。暖かくなって、緑が濃くなったら撮りましょうとお約束。

5月の新緑の頃、お母様とお姉さまの3人でスタジオに来てくださる、勿論3人でランチをしたからのこと...最初、お母様にとってのメインイベントはランチだったご様子。あまり気乗りしない感じでスタジオに到着される。でも、スタジオでお菓子を食べながらお茶をしながら、4人の女子トーク、おしゃべりに花が咲き、「かつて子育てをしていた二子玉川が懐かしい」と色々な話を聞かせてくれてワイワイ笑いっぱなしの2時間。撮影は30分...。その後、近所のロケーションポイントへ行きロケ撮影15分。終始リラックスして笑いっぱなしの3時間。

「写真館での撮影なんて、かしこまって撮るものだと思っていたから、こんなに楽しいなんて考えもしなかった」と全てを楽しんでくださったお母様。私も嬉しい。その後、ご丁寧なお葉書をいただき、何度も読んでは涙。こんな風に、いつもの皆様やご家族の空気感がそのまま写真に写るから、Awayのスタジオが皆様のHomeになって、リラックスして楽しんで写真を撮っていただけることが、私Midori S. Inoue的撮影スタイル。一番楽しんでいるのはいつも私かもですが、写真嫌いだったというお母様が楽しんでくださって、写真の概念が変わったということが、30年間写真家をしてきた「写真バカ」の私が最高に嬉しい瞬間。私はみなさんの笑顔にお会いするために写真を撮っているのだと、最近つくづく思う。

そして、「絵のように飾って欲しくて」写真をそのまま飾っていただけるように枠に入れてお渡しした。お母様はちゃんと飾って毎日見てくださっているとのこと。ダブルで嬉しい限りです。ありがとうございます。次は美鶴さんが和ハーブ達を可愛く素敵に撮るためのカスタムメイド写真講座、楽しみです。to be continued!

Midori S. Inoue